ぬけがら生活

自分のための記録

NieR:Automata◆プレイ感想

ゲーム名:NieR:Automata (ニーアオートマタ)
発売時期:2017年2月
プレイ期間:2021年3月〜約1か月間
プレイ時間:61時間
トロフィー獲得率:100%

オープンワールドアクションRPGというわたしにとってはドストライクのゲームであり、前々からずっとフォロワーさんや弟におすすめされてはいたのだけどプレイ動画をチラッと見た感じ動きが早くてワシの動体視力じゃ無理じゃ…!!となってなかなか手を出せず。
けれど好きな実況者さんが実況を始めてくれたこともあり、少し見たところあれ?これならわたしにもできそう!と思い、そして思った時にはもう購入していたという(衝動買いのプロ)

戦闘システムも好きな感じ(連打でゴリ押せる脳筋向け)だったので何の苦もなくプレイすることができました。めちゃくちゃ楽しいぞこれ!といつものご飯食べるのも忘れてずっとやり込むパターンに。


ただし、楽し〜〜〜!!となったのは1周目まで。2周目からだんだん精神を蝕まれていき、3周目で虚無になる。何だこのゲーム。全エンドを見た後にはすごいという感想しか出てきませんでした…すご……



▼以下がっつりネタバレ含む感想▼




まず大まかなストーリーの流れとしては、地球では長年人間とエイリアンの戦争が続いており、人類のために戦うアンドロイドとエイリアン側の手下(?)である機械生命体の戦いが基本となっており、主人公であるアンドロイドの2Bはパートナーの9Sと一緒にエイリアンから地球を取り戻し、人類がまた地球で暮らせるように機械生命体を殲滅していくことになります。
まず操作できる主人公の2B(美人)は戦闘型モデルのとにかく殴って解決する強いお姉さん。一緒に行動する9S(かわいい)はスキャナーモデルのアンドロイドで、敵をスキャンして色々分析したりサポートをしてくれます。2周目は操作キャラとパートナーが逆に。
これはかわいい9S。

地球はエイリアンもとい機械生命体に侵略されており、人類は月に逃げ、アンドロイドも宇宙にある衛星基地のバンカーから地球へ降りて戦う、といった感じです。


以下個人的にウワ〜〜ってなったところを挙げていきます。


もうエイリアンも人類もいない
初っ端からがっつり核心的なネタバレになりますがもうこれよ。ここなのよ。1周目の途中でわかるのだけど実はエイリアンは機械生命体にやられ既に全滅していて、そんでもって2周目の終盤で人類ももういないということも発覚し、もうえらいこっちゃ。
つまり機械生命体は自らの意志でアンドロイドを攻撃しており、アンドロイドは人類を装ったアンドロイドからの指示で戦っていたという。
まぁ途中で嘘の報告があったり、大事な部分を隠したりなどバンカーにいる司令部(偉いアンドロイドたち)への不信感もだんだん募っていったのであれ?これ人類もういないんじゃね?と思い始めてはいたけどまさか本当にいないとは。2Bたちはもういない人類の来ることのない未来のために戦い続けていたという。やばい(語彙力)


機械生命体への気持ちの変化
1周目は脳筋2Bでとりあえず手当たり次第機械生命体をぶん殴ってたのですが2周目は9S操作になり、分析能力の高い9Sが機械生命体たちの事情をよく知ることによりぶん殴りにくくなるという。序盤に「機械生命体の発する言葉に意味なんてない」と言い張っていた9Sが、敵をハッキングしスキャンしていくことで機械生命体たちの記憶や感情、何があったかを見てだんだん機械生命体への考えが変わっていくのがよくわかって面白かった。9Sが少しずつ絆されていくのと同時にプレイヤーもどんどん機械生命体への同情みたいなものが生まれ、倒すのがつらくなっていくこの流れ。ストーリーも面白いけれどこういう感情の変化も計算して作られているのだと思うと純粋にすごいという感想しかない…。

カスパルの村にいる機械たちもそうだけど、機械生命体にも自我があり感情があったりするわけで。

人間と機械って何が違うんだろうなと心から考えさせられました。命があるか無いかの違いか、でも機械やアンドロイドだって壊れてしまえば替えがきいたり直すことはできてもそれはもう以前と全く同じものではないわけで。
命はないけど心はあって、感情がある。それはもう人間なのでは?と思ってしまうなあ…でも人間ではないのだよなあ…2Bと9Sがだんだん想い合って絆ができていたようにしっかり感情もあり涙も流れるのに命がないなんて、命って何なんだろう。難しい。


3周目つらすぎん?
3周目の序盤は1〜2周目で2Bと9Sが機械生命体のボス(?)を倒したことによりこの勢いのまま機械生命体を殲滅するぞ〜!と物騒な武装の2Bが他の戦闘モデルたちと地球に降りるも敵からのウイルスに汚染。サポートしていた9Sのお陰で2Bだけはウイルス除去されるも他の仲間は間に合わず仲間同士で戦うことになり、2人で何とかバンカーに戻るもバンカーにいるアンドロイドや司令官も既に汚染されており泣く泣く2人でまた地球に降ります。その道中汚染されたアンドロイドに攻撃され、9Sを逃がすために2Bは自分が囮になり墜落。目を覚ますもウイルスに感染しており…といった感じなのですがここまでで序盤という恐ろしさ。序盤で色んなことありすぎなのよ。

2Bが9Sを逃がした辺りで涙腺が崩壊し始めたのだけど、ウイルスに感染した2Bが他のアンドロイドにうつさないように、と誰もいないところをポッドに探させるシーンもきつかった。ウイルスのせいでだんだん攻撃もできなくなり走れなくなったり視界もおかしくなっていくのがめちゃくちゃ怖くて、それでも目的地に向かおうとする2Bをどうにか行かせてあげたくて、泣きながらやってました。
そして運命の悪戯か、その最後の目的地は9Sと「平和になったら一緒に買い物に行こう」と約束した商業施設という。しかも最後A2に介錯してもらい最後の最後に9Sのことを「ナインズ」と呼ぶと言う。台詞は9Sになってたけどわたしにはナインズって聞こえた。と言い張る。一緒にいた時は呼べなかったのに最期に呼ぶとか100%泣くじゃんそんなの。
2Bが最後に見た光景は助けにきてる9Sの姿で、最後に発した言葉が9Sの名前って無理じゃんそんなの(語彙力)

そんで何やかんやあり、A2が2Bを殺したと勘違いした9SがA2絶対殺すマンと化し復讐の鬼になるのだけどもうつらい。ずっとつらい。たぶん9Sも2Bがウイルスに感染していて(もしくは何らかの理由があって)、A2が2Bのことを思って殺したことも薄々わかってきていたんじゃないかなとは思うのだけど、もうA2を殺すという目的に感情をぶつけないとやってられなかったんだろうな…つらい……

途中、9Sの担当オペレーター(バンカーからの連絡や色々お世話してくれたアンドロイド)との戦闘もあり、本当に地獄。戦闘中に「地上で戦う9Sと一緒にいたくてオペレーターから戦闘型へ転向し、地上に降りてきたがウイルスに感染した」という話を聞かされ、いや今あなたのこと倒さなきゃいけないんですけど?!っていう…9Sをどこまで苦しめたら気が済むんだこのゲーム……!!!(泣いてる)

そして最後の戦闘がA2対9Sなのもわかってはいたけどつらかったしどちらを操作するかプレイヤーが選ぶのもつらい。だって選んだ方が勝つじゃん。選ばれなかった方が負けるじゃん。どちらを生き残らせるかの選択なんてつれえ〜〜と、プレイした時は思ってました。
まぁそういうことではなかったのだけど。エンディングはぜひプレイして見てほしい。どちらが幸せだったのかはわたしにはわからなかった…というか幸せになれたキャラはいたんだろうか……。どちらかというとA2操作の方が救いがあったような気はするけれど、でもその後の9Sのことを考えると…なあ……。


周回プレイが楽しい
最初プレイする前に絶対3周はしてと友人に言われていたのでそんなにできるかなあ〜なんて思っていたのですが、周回システムがすごい。
同じストーリーを違うキャラで周回するのめちゃくちゃ新鮮!すご!ってなりました。この時9Sはこんな風に思ってたんだな〜ってのがわかるのが楽しいし、特に別行動になってた時の一方その頃向こうでは…がよくわかってめちゃくちゃ楽しかった。
戦闘の仕方もハッキングが増えることによって1周目とはまた違った戦い方ができて大満足でした。ハッキングが苦手すぎて最初めちゃくちゃ苦労したけど。


主要キャラの死
操作キャラが3人いるとは言え、主人公が死ぬの?!という衝撃にしばらく何も言えなかった。しかも一番最初に操作して、2周目もずっと一緒にいた2Bが死ぬという衝撃。プレイヤーですら受け入れるのに時間がかかるのだからそりゃずっと一緒にいた9Sがおかしくなるのも仕方ないよな…つらいな……
あと2Bの介錯のくだりの後にタイトル出てきて戦慄した。今?!これから始まるんですか?!今までのは何だったの…?1〜2周目すらもプロローグだったということ……?こ、これがニーアオートマタ……!!!ってなった。


2Bの嘘
終盤、2Bが実はB型(戦闘型)モデルではなくE型(処刑型)モデルだということが判明するのだけど、その処刑の対象が9Sということに最初はとても衝撃だった。
好奇心旺盛で優秀すぎる9Sが、実はもう人類がいないという司令部が隠している真実にたどり着いてしまった時のための処刑役で、実はもう何度も何度も9Sは2Bに殺されていたという…。ここは小説を読むとよくわかるのだけど、そこを理解してようやくABエンドの2Bの「いつも、こんな…」の台詞の意味がわかった。何度処刑して9Sの記憶をリセットしても、必ず真実にたどり着いてしまう。モデルごとの性能や性格だから仕方ないけれど、悪いのは司令部なんだけれど、なんて悲しい真実……。
でもよくよく考えてみたら伏線というか少し引っかかってたところがあって、「記憶喪失」というクエストで初めてE型モデルがいるということを知るのだけど、その時に9SはE型のことを知らなかったけれど2Bは知ってたくさい反応をするんですよね。あれだけ知識豊富な9Sが「2Bが知ってるE型」の「存在ごと」知らないなんてことある…?って思って、少し引っかかっていたのだけど、いやそれじゃん!となりました。9Sは処刑の対象だから、故意的にE型についての知識がまるまるインプットされてなかったんだろうなあ…と全部プレイし終わってから思いました。
記憶喪失クエストでE型は処刑対象と一緒に行動して仲良くなってから殺す、みたいな話を聞くのだけど、2Bの「感情を持つことは禁止されている」って言葉は9Sへの注意ではなく自分自身に言い聞かせていたんだろうな…と思うと何と言っていいかわからない感情で胸がいっぱいになる…。
あんなに慕ってくれていて、大事なパートナーだった9Sを何度も何度も殺してきた2Bが、最期は9Sを救うわけだ。最期のあの2Bの笑顔はずっと繰り返してきた終わりとは違う終わり方だったことへの感情も含まれていたのかなあと思うと感情がぐちゃぐちゃになる。


弔いクエス
3周目の9S操作時に発生するクエストで、仲間のアンドロイドを探してきて欲しいというものがあるんですけど。それが個人的にめちゃくちゃ好きでした。結果的に仲間は全員戦死していたわけなのだけど、依頼主が人間は花を供えて死人を弔う習慣があるみたいな話をしてきて、それを聞いて何かを感じ取った9Sがエミールのクエストで行った月の涙がたくさん咲いている場所へ向かい、2Bを弔います。


これクエストでいいの?本編に入れなくていいの??クエストやらなかったら見れないんですよね???
たくさんの月の涙の中に9Sが木?(何回見てもよくわからん)を刺すシーン。オートマタの中で一番好きなムービーかもしれないです。カイネが流れるのもめちゃくちゃ涙腺にくる。この後9Sが「僕もすぐに行くから」って言うんですけど、言うんですけども、やっぱりそうだよなあ〜〜っていう。行きたいよなあ。止められないよなあ…。

全然関係ないけど膝小僧かわいい。


水没都市にある2Bの機体
3周目、9Sで水没都市に落ちている機体を調べると2Bの最後のメッセージを聞くことができるんですけど。


これがもう。もう。初めて聞いた時思わず顔を覆って泣きましたね…つらすぎるよこのゲーム。直接聞きたかっただろうなあ。一緒に過ごした日々を、光のような思い出と言う2Bと宝物と言う9S…。2人が今度こそ幸せになれる未来を切実に願います。Eエンド頼むよお。オケコンのEエンド後の朗読劇も聞きましたが、頼むよお〜〜!!




と、いつまでも書き続けられそうなのでこの辺で終わりますが、ニーアオートマタ素晴らしいゲームでした!2021年プレイした中で一番面白かったゲームですね。記憶消してもう一回やりたい。
周回システムもそうだし、2周目の設定画面操作のやつとか、セーブデータが消えていくシーンも、細かいところまですごく凝っていて本当にすごいという感想に尽きます。このゲームすごい。
BGMもどれもすごく良くて、オケコンのDVDもサントラCDも買いました。個人的にはカイネ(レプリカントの曲ですが)と遊園地の曲が好きです。あとはカスパルの村の曲も好きだし、これもレプリカントの曲ですがイニシエノウタも好きです。もう全部好き。
小説も全部買って読みましたが、ゲームではよくわからなかったところも補完されていてより深く理解したい方におすすめです。

わたしはやるのが遅かったのでもうほとんどの人がやっているとは思いますが、ニーアオートマタ、全人類におすすめしたい。

(DLCもやりました)